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技大が街を育てる〜インクルージョンが育む新しい会社のかたち〜(第2回)

 

理解し合うことで支え合う――原さんが語るイーアスのマクドナルド

 

筆談、アプリ、そして身振り。マクドナルド・イーアスつくば店で働く原さんに聞く「多文化な職場」での情報保障


 

Q. つくば市周辺のお店に行ったときに「うれしい配慮」や「ありがたい対応」を受けたことはありますか?差し支えなければ具体的なエピソードを教えてもらえますか?

A. はい、大学の近くのセブン-イレブンと「松のや」で指さしボードが使えたことですね。 例えば、ご飯のおかわりをお願いするときや何かを注文するとき、指をさすだけでこちらの意思を汲み取って対応してくださったので、とても助かりました。
あらかじめ筆談の準備をしていなくても、指さしだけでスムーズにコミュニケーションが取れるので、とても気持ちが楽なんです。

 

原さんとのインタビューの様子1
 

Q. 続けて現在のアルバイト先についてお伺いします。他のスタッフとはどのようにコミュニケーションをとられていますか?

A. 2024年12月から「iias(イーアス)つくば*」内のマクドナルドで働いています。そこは外国人のスタッフさんが多いのですが、皆さん聴覚障害に対して理解がある印象です。この店舗にはマネージャーさんが3人いて、そのうち2人は筆談や身振りでやり取りをしてくれます。もう1人は声のみでの指示ですが、私は音声認識アプリを使って内容を確認し、コミュニケーションを取っています。
*つくば市のショッピングモール

Q. 働き始める際、情報保障について不安ではありませんでしたか?

A. 実はそこまで深く考えてはいなかったんです。以前から先輩が2〜3人ほど働いていたので「きっと大丈夫だろう」という安心感はありました。実際に働いてみると、スタッフの皆さんが自然と身振りで伝えてくれるので、とても良い環境だと感じています。

 

原さんとのインタビューの様子2
 

Q. アルバイト先で配慮を受けて「働きやすい」と感じる瞬間はありますか?

A. はい、とても働きやすいと感じています。マネージャーさんたちが私の状況をしっかり理解してくれているのが大きいですね。例えば、揚げ物が出来上がったときに機械からアラーム音が鳴るのですが、その際も周りのスタッフがすぐに教えてくれます。

Q. 逆に「もっとスムーズにコミュニケーションしたい」と思う部分はありますか?

A. そうですね。外国人スタッフの方が多く、身振りで伝えてくれるのはありがたいのですが、時々言葉の壁にぶつかることがあります。 音声認識アプリを使っても、相手が何語を話しているのか判別できず、困ってしまうことも……。忙しい時間帯に突然指示を受けると対応が難しく、本来は私が担当するはずの仕事でも、内容が分からないために他のスタッフに代わってもらわざるを得ないことがあり、そこははがゆく感じています。スタッフの構成は、半数弱が日本人で、残りの半数以上が外国人で、主に東南アジア系の方が多いですが、ヨーロッパ系の方も少し在籍しています。

Q. 最後に、地域のお店や大学関係者、住民の皆さんに伝えたいメッセージをお願いします。

A. 筆談ボードや音声認識アプリの導入など、聴覚障害者のコミュニケーションを支えてくれるツールが、もっと街の中に増えてくれたら嬉しいです。

 

ライター情報:

穴見 愛椛 総合デザイン学科 クリエイティブデザイン学コース
甲野 謙治 産業情報学科 建築学コース
山本 佑妙 総合デザイン学科 クリエイティブデザイン学コース
大塚 暁子 産業情報学科 支援技術学コース 情報保障工学領域
麻布 咲穂 産業情報学科 支援技術学コース 情報保障工学領域

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