子どもたちへの教育ボランティア活動で大きく成長!
在学生  

子どもたちへの教育ボランティア活動で大きく成長!

筑波技術大学と連携協定を結んでいる東京都立葛飾ろう学校の放課後課外活動「文泉こどもクラブ」。 小学1年生から中学3年生までを対象とした本活動内で、2016年度から本学学生が企画を立てて子ども達にものづくりの教室を開いています。今回はこの活動に3年間参加し、リーダーも務めた土屋 智彦さんに語っていただきました。

Q.文泉子どもクラブへ参加したきっかけは?

大学1年生の時、何か新たな活動をやってみたいなと思ったことがきっかけです。私は情報科学を専攻していますが、大学卒業後、何がしたいのかを考えるようになりました。大学は4年間であっという間に過ぎてしまいますよね。時間を浪費したくないし、何でもいいからやってみるタイプでした。色々探してみたら、文泉こどもクラブのボランティアを募集していることを知り、早速申し込みました。

Q.どのように準備を進めましたか?また、子ども達の反応は?

準備を始めるのは活動日の約2ヶ月前です。流れとしてはこんな感じです。
1.企画決定
2.必要な材料や用具を準備
3.試作
4.説明用のスライド(パワーポイント)作成
特に3.はとても大切なことだと心掛けています。子ども達の中には、聴覚障害の他に発達障害や視覚障害などの障害を持つ重複障害の子どもがいます。そのため、障害状況によってできることが限られます。では、子ども達がどうやって楽しむのか?それを考えるのが私たちの仕事です。ハサミやグルーガンなどの危ない用具を使う時があるので、子ども達にどうサポートしていくかを考えています。また、子ども達がいい思い出になるような企画を立てるために、試作したものがよりよい見本となるように工夫しています。
当日に見本を紹介したら、子ども達が「なるほど、これを作るんだ!」と理解して必要な材料や用具を集め、作り始めます。完成したら、「できたー!!」「ママとパパに見せよう!!」と子ども達が喜んでくれます。その時に、やっと無事に終わることができたなとホッとしますね。

Q.難しかったことなどがあれば教えてください。

1年目は本当に苦労しました。この活動を開始したのは2016年度で、私が入ったのはその時でした。この活動を経験した先輩はいないので、どうすればいいか分かりませんでした。重複障害を抱えている子どもがいると聞いて、どのような対応をすればいいのか悩みました。担当教員に相談するなど、企画と対策を何度も練りました。2年目以降は私がリーダーになって、1年目の活動を振り返りつつ、メンバー達でどう協力していくかを考えながら進めました。しかし、メンバー達の都合によってなかなか進められない時があります。どうしてこんな状態になってしまったのかを考え込む時がしばしばありました。でも、メンバー達から積極的な協力を得て、進むことができました。そのおかげで、3年目となった今はこの活動の楽しさを体感し、今後も続けることができる環境を少しずつ築けたらと思います。

Q.勉強になったこと、やりがいを感じたことは何ですか?

勉強になったことは「計画性」です。
最初に計画を立てたのにうまくいかない場合があります。例えば、メンバー達の都合によることですね。「計画性」がないと、失敗につながってしまいます。メンバー達がお互いに協力し合って進められるように、計画を常に見直しつつ進めることが勉強になったと思います。
やりがいを感じたことは「子ども達と一緒に成長する」ということです。
この活動は1年間で大体5回行われますが、参加するたびに子ども達の成長が伝わってきているなと感じています。子ども達は、ものづくり教室の参加を通して発想力や技術力などを磨くことができ、前回よりも素晴らしいものを作ることができたなと感じますね。私たちも、企画の準備を進めたり当日の進行を務めたりすることで、多くの保護者の方々からも「前回よりもスムーズになったね!」と喜んでいただいています。「子ども達と一緒に成長する」というやりがいが大きかったなと思っています。

Q.この活動に興味を持った人へひとことお願いします。

教職課程の学生はいますが、それ以外にも教職とは関係なく障害児のための教材作成に関わりたい!、会社に入って企画職に就きたい!と考えている学生もいます。もちろん、まだ将来のことを考えていないけれど、子どもに関わることが好きだからやりたい!と思っている学生もいますし、参加する目的は様々です。積極的にボランティア活動に参加することで、将来どんなことにでも生かすことができると思います。
この活動は何度も行われますので、たとえ失敗しても次にその失敗をいかすことができます。一番良いところは、経験を積み重ねられることです。経験をたくさん積み重ねれば、就職活動などでアピールできることが増えます。私もアピールポイントをたくさん作ることができました。就職活動などに活かせる経験を得たいと考えている方は、ぜひ参加してください!!

Profile

土屋さんの写真

土屋 智彦さん (産業技術学部産業情報学科情報科学専攻)

出身校:横浜市立ろう特別支援学校高等部
好きな言葉:努力
趣味:読書、ランニング、電車に乗ったり撮影したりする
ひとこと:2019年4月から本学大学院に進学する予定。
将来の夢は、この活動の経験を生かすことができる仕事、あるいは研究をしたいと考えています。
※プロフィールやインタビュー内容は、2018年度現在の情報です。