総合デザイン学科卒業制作展2024を開催しました!
イベント情報  

総合デザイン学科卒業制作展2024を開催しました!

総合デザイン学科ではデザイン学特別研究として各自が決めたテーマを1年間かけて深め、作品制作/論文執筆を行います。クリエイティブデザインコース、アクセシブルデザインコース(支援技術学)の体制となり初の卒業制作展となります。本記事では開催の概要や見どころなどを紹介します。

 

 

開催概要

期間: 2024年2月15日 木曜日から2月19日 月曜日

場所: 筑波技術大学天久保キャンパス食堂およびオンライン展示(一部作品は4月まで展示していたほか、オンライン展示は4月中公開していました)

 

展示作品と見どころ

4年間デザインを学んだ成果となる作品/研究は自身の障害に向き合った例も多く、社会へ向けて障害についての理解を促す作品や共生社会への新たな提案など少人数ながら多岐にわたります。

 

クリエイティブデザインコース

「人間が感じる恐怖の要素や視覚効果の分析に基づいた音のないホラー動画の制作」

「漫画表現を用いた舞台パフォーマンス」

「文字テロップ映像制作とその印象評価」

「聴こえる親と聴覚障害のある⼦供との関係構築にまつわる本(ショートストーリー)」

「LGBTをテーマにした絵本の制作」

「聴覚障害児が楽しく遊べる⼿作りおもちゃの教材・教本」

「⽇本の美術館のポータルサイトにおけるUXデザインの検討と制作」

「テーマパークでよく使う⼿話表現」

「手話を第一言語とする人に配慮した写真撮影テクニック教材の制作」

「視覚的に楽しめるミュージックビデオの制作」

「ろう・難聴者の⾃⼰受容を⽬的とする、認知⾏動療法に基づき整理した短編漫画の制作」

「聴覚障害者のためのコミュニケーション支援ツールの研究」

 

アクセシブルデザインコース(支援技術学)

「デフリンピックを想定した、聴覚障害のある選手のための支援ボックスの開発について」

「ライブの情報保障に関する研究ー歌詞等の伝達方法についてー」

「ライブの情報保障に関する研究〜MCの伝達方法について〜」

「聴覚障害者が理解しやすい短時間PR動画の制作~筑波技術大学産業技術学部の紹介動画を例に~」

 

受賞作品のご紹介

総合デザイン学科ではその年の卒業研究に対して、教員の投票によって最優秀賞と優秀賞を選出していますのでご紹介します。

 

最優秀賞

「ろう・難聴者の⾃⼰受容を⽬的とする、認知⾏動療法に基づき整理した短編漫画の制作」

 

否定的な⾃⼰像を、認知⾏動療法を⽤いて捉え直し、⾃⼰肯定につなげるきっかけとなることを目的としています。聴覚障害者の⽣きづらさを感じたエピソードを読み⼿が受け取りやすいようギャグ漫画形式で表現した作品です。

 

優秀賞

「聴こえる親と聴覚障害のある⼦供との関係構築にまつわる本(ショートストーリー)」

 

聴者の親と聴覚障害のある⼦供の家族関係に⽣きづらさを感じた経験から、同じ悩みを抱えている人の事例を紹介することで、より良い親⼦関係をサポートすることを⽬的とした書籍化作品です。

 
 

「デフリンピックを想定した、聴覚障害のある選手のための支援ボックスの開発について」

 

デフリンピックの大会時の災害に対する不安の解消、世界から集まる選手の交流と大会に対するモチベーションの向上を目的として、選手や大会関係者等を対象とした調査結果を元に、防災バンダナ、お願いカード、コミュニケーションボードなどを制作しています。
 

 

交流会・授賞式の開催

2024年2月16日 金曜日に本学天久保キャンパス食堂にて交流会を実施しました。当日の様子をお届けします(写真:箱山旦茉 2023年度総合デザイン学科卒業生)。交流会では、卒業生の企画したクイズ大会のほか、学科長賞(最優秀賞,優秀賞)の発表・授与も行いました。
 

 

優秀作品のチャレンジアートへの参加報告

上記の優秀作品は、3月5日 火曜日~3月10日 日曜日につくば美術館で開催された「第23回チャレンジアートフェスティバルinつくば」に出展しました。上記優秀作品の他、展示された作品をピックアップします。

 
 

 
「⽇本の美術館のポータルサイトにおける UX デザインの検討と制作」

これまで美術館に抵抗感を持っていた⼈や興味がなかった⼈にも⾜を運ぶきっかけとなることを目的として、掲載情報の多⾔語化、バリアフリーや⽀援サービスが⼀⽬でわかり、直感的な操作ができる美術館のポータルサイトです。

 
 

「文字テロップ映像制作とその印象評価」

日常生活でよく聴く音をアニメーションテロップで表現した眼で楽しんでもらえる映像作品になっています。

 
 
「聴覚障害者が理解しやすい短時間PR動画の制作~筑波技術大学産業技術学部の紹介動画を例に~」

本学の紹介動画を題材に聴覚障害者が理解しやすいPR動画作品です。

 
これらの他、つくば市共同募金委員会より依頼を受け開発・デザイン制作した赤い羽根共同募金カプセルトイや在学生の作品など、本学の特色の表れた作品・研究が展示されました。
また、同イベント内で4年振りに開催されたクロージングイベントの「こども造形ワークショップ」では、全国のろう学校児童を対象にものづくり講座を開催している本学学生のボランティアグループが講師を担当しました。
このように本学の学生たちは学びの集大成の発表や地域に向けても精力的に活動し、活躍しています。