天久保キャンパス学園祭(天龍祭)復活の舞台裏(前編)
在学生  

天久保キャンパス学園祭(天龍祭)復活の舞台裏(前編)

6年ぶりに復活し、盛況となった本学の学園祭「天龍祭」。その舞台裏で、実行委員長として皆をまとめ、開催へこぎ着け、成功へ導いた吉岡友寛さんにインタビューを行いました。

※上写真は学園祭当日、模擬店に人がにぎわっている様子

●学園祭復活へ向けて 実施へ向けた準備の様子

Q.学園祭お疲れ様でした。卒研など忙しい時期にインタビューを引き受けて頂きありがとうございます。順を追ってうかがえればと思いますが、まずは、学園祭の復活へ向けての経緯や、どのような準備をされたか教えていただけますか?

そもそもの話になりますが、私は学園祭があるものだと思って入学しました。大学1年生のときはコロナ禍の影響で行われないと思ってクラス担当の先生(白澤先生)に聞いたところ、実は私が入学する前から学園祭がなくなっていたということを知り、ものすごくショックを受けました。
そのとき先生が「誰かもう一度学園祭を復活させてくれる人がいないかな」と仰っていて、それと同時に「でも学園祭は学生のものだから…」と言われたことが引っかかっていました。その後周囲の色々な人に聞いて初めて、学園祭は先生が主導する行事ではないことを知ったのです。
そして、コロナ禍が落ち着いていきましたが、2年生になっても、3年生になっても学生の間で「学園祭があったらいいな」と言う声はたくさん聞いたものの、3年間何もなく、「待っていては在学中もこの先もずっと学園祭は復活しない、私が動くしかない!」と思うようになりました。
そうした時に、卒業した先輩(堀さん)が講師として呼ばれる授業を受ける機会がありました。学生会や学園祭の話をパワフルに話しているのを聞いて、とてもイメージが浮かんできて、「頑張ったらできるかもしれない!」と後押しになりました。それがきっかけだったと思います。

皆学園祭を開催したいという気持ちが強かったのですね。想うだけでは実現しない一歩を踏み出したのは大きいと思います。

インタビューを受けてくれた総合デザイン学科4年生の吉岡友寛さん


●メンバー集めと資料の読み込み

Q.何年も途切れた状態からの復活では、実際に実施するためには中心になって動くメンバー集めや、実施のための目処が立つことが必要ですね。その点で苦労や工夫されたことはありますか?

学園祭を知っている学年もいませんので、当時は組織も何も本当になく、どこから動けばいいのだろうと思っていました。そこで、ずっと学園祭をやりたいと言っていた佐藤君に相談しました。彼は新しいことをすることに抵抗感がなく、途切れていたサークルも復活させていましたので。
相談していく中で、全体をまとめる組織が必要だと考えて、はじめは同級生を中心に、続けて学科や学年の違う人にも聞いてみました。「私も夢だったからやりたい」と言ってくれた人もいました。そうして中心メンバーを集めてから、学園祭のビジョンを固めていこうとしました。

それとは別に、白澤先生に相談してみました。そこから学部長の谷先生に話してみることになり、とにかく資料が必要だったので、3年生の授業でお世話になっていた鈴木先生や支援課の学生係の人に聞くなど、先生方の協力も得て手がかりを探しました。最終的に、6年間誰も入っていない集会室に資料が残っているという情報を得て資料を見つけることができました。そして、学園祭の会議ができる場所にするため片付けましたので、私達の最初の作業は大掃除でした。SNSの動画に映っていたのがその部屋です。

資料を見ていて、来場者のアンケートがとても参考になりました。「煌びやかで、明るく、盛り上がる学園祭を作らなきゃ!」となりました。というのも、筑波技術大学は他の大学と比べると学生の人数が圧倒的に少ないので、インパクトに欠ける可能性があったからです。

過去の資料を見つけてからの時系列を整理すると以下のようになります。
・12月から2月中まで資料を読んでいました。
・3月にグループLINEや本部の組織が固まってきました。
・4月に学園祭全体のテーマは皆の個性を活かしたいという思いで「カラフル」としました。
実際的な話としては、「カラフル」であれば、装飾など実際に使いやすいのではと考えました。
たとえば、学園祭は10月末の開催予定だったので、ハロウィンのイメージも含めて、飾りつけもしやすいようにとも考えていました。
同じ、4月に学生への説明会を行いました。
・5月、6月、7月は目玉企画に対して動き始めました。
・以降は各部門のメンバーと一緒に動いていきました。

会場の様子を上から撮影。天気にも恵まれ、たくさんの方にご来場いただけた


●学園祭実行のための組織改革

Q.学園祭全体を俯瞰して大きなプロジェクトに取り組まれている様子が伝わってきます。過去の学園祭の資料や吉岡さんたち中心メンバーのビジョンから、どのように組織を作ろうと考えましたか?

過去の学園祭では1〜3年生が希望する部門に参加し4年生は見守り、つまり、1年生から3年生までの150人全員が自分の意思に関わらず参加することになっていました。このことが、学園祭がなくなった原因のひとつではないかと思い、先輩方に「どうして学園祭が終了したか」も聞いてみたところ、全員参加しても、活動や仕事をする人としない人に差があったことがわかりました。
そこで学園祭の組織改革をすることにしました。ちょうど、同級生で企画の活動をしている人がいて、授業外の団体にいてまとめ役をしていたので、「どのように組織をまとめたらいいか」聞いてみたら、「多すぎると話が届かなくなる。話の時間が長くなる。少人数が良い」と言ってもらえました。私は人数が多ければいいとは思いませんでしたし、「やっぱりそうなるよね!」と思いました。
そうして、一部過去を踏襲しながらも組織のイメージが2月にできていきました。結果的に、部門のスタッフは50人でしたが、終わってみると少なすぎたようにも感じました。70人ぐらいほしかったかな?

前日の体育館設営。床にシートを張ったり、ステージ、カメラ・音響の機器を設置したり


●本部から学生への働きかけ

Q.学園祭という大きなプロジェクトを動かすには、実際に運営するためのメンバーが必要ですね。学生にはどのように伝えたのでしょうか?

学園祭の実施のためには、強制参加にはできませんが、スタッフ、企画に参加する人がいなくては始まりません。
まず、3月までは本部で学園祭の組織を決めていき、学生に向けた説明会のために、準備や台本も作り、並行してチラシも作りました。加えて、説明会のお知らせだけでなく、受け取った人にとって嬉しいお知らせもあったほうが良いと考え、企画の公募のチラシも同時に配りました。春休み中は週2回話し合いしましたが、この点はコロナの影響から皆がオンラインを活用できたことがプラスに働いたように思います。春休みの時間もないぐらいの忙しさでした。

4月に入り、谷先生に事前に相談して新入生に対してオリエンテーションのあとに時間を作って頂き、学園祭の説明をしました。今年の1年生は高校入学時からコロナ禍でした。私も1年生のときに大学に通えずオンラインでしたので、共感していただけると思い、熱い想いを伝えました。1年生は大学入学で希望に満ちていますので、新入生に向けて学園祭開催に向けた説明ができてよかったと思います。

そして、1週間後に、在校生に説明会を実施しました。これも先生に場所の確保等の相談をしました。学生全体に向けてTeamsでも呼びかけましたが、見ない人がいるかも知れないこと、直前にも伝えたいことから、全学年、学科、専攻のクラス担当の先生全員に相談して、オリエンテーションなどでお知らせして頂きました。

参加人数の不安がありましたので事前アンケートを行っていましたが、92%もの学生が学園祭を行いたいと言ってくれました。私が過去のアンケート資料に助けられたように、後の参考となるよう賛成の人にも反対の人にも理由を聞いています。

このとき、説明会には50人来てくれればいいと思っていましたが、予想を超えて120人を上回る学生が参加してくれました。説明の際にはスライド資料の効果が強ったと思います。春休み中に加入してくれたメンバーの助けもあって、私の伝えたいことをわかりやすくまとめることができました。

学園祭に向けた準備段階からエネルギーに満ちていますね。

 


●やっぱりお金が必要、そして学園祭開催へ

少し現実的な話になりますが、学園祭にはお金が必要です。お金に関する話も難しかったです。実際問題としていくら集めればいいのか分りませんでした。過去の資料では色々な部門があり、予算がありましたが、本当にそれが適切かも分からない。

過去の学園祭では強制参加でお金も払うのが当たり前でした。私達はお金も強制にはしたくなかったので、説明会を聞いた上で、良いと思えたらお金を出してもらうという、選択できる形をとりました。

説明会では厳しい質問も多かったのですが、最終的に90人がお金を出してくれました。それだけ学園祭に期待してくれたのかなと考えると嬉しかったです。ここで、お金が集まらなかったら、4ヶ月が無駄になるとも思っていましたが、最低限学園祭を実施するのに必要な金額を超えることができました。加えて、先生方へも説明会を開催し、ご支援を得られました。このような経緯で、学園祭の開催が決定しました。

吉岡さんと本部の熱い想いに、スタッフも学生も感化されている様子が伝わってきます。